Saturday, June 11, 2016

2016年、PC需要の低迷の理由



TVのニュースで、世界的にPCの出荷台数が減っているし、その傾向はしばらく続く見込みだと言っていた。

世界PC出荷台数、16年は7.3%減に、法人向けは17年に回復する見通し

「パソコン 売上 減」でニュース検索すると、Lenovo と HP の記事がヒットした。

Lenovoの1~3月期決算、パソコンとスマホ不調で19%減収
ITpro-2016/05/26

米HP純利益38%減 2~4月、売上高は11%減
日本経済新聞-2016/05/25


それぞれの記事の分析では、低迷の原因は、世界的な(特に中国の)景気停滞だとか、Windows 10 の無償アップグレードやWindows 10 の企業への導入が進んでいないせいだとか言う。

そればかりではないと思う。
CPUやOSの性能が飽和していて買い替え需要を呼び起こせないため、ということもあるのではないか。
または、CPUやOSの性能がさらに進化できるとしても、市場がそのような高性能なものを求めていないのではないかと思う。


http://pssection9.com/archives/intel-corei7-corei5-corei3-gen-list-how-to-identify.html より

たしかに、CPUは毎年のように新製品がリリースされる。

例えば、かつてMS-DOSからWindowsに移行したとき、例えば、長らく使用していたWindows XPを卒業したとき、新しい環境に移行しようと思えばハードウエアごと更新しなければならなかった。
ところが、最新のWindows 10は、マイクロソフト社の提示する要求仕様はひとまず置き、2008年頃に発売されたWindows Vista が動作するくらいのPCなら動作してしまう。メモリを追加し、ストレージをHDDからSSDに交換するなどすると、最善とは行かないけれど業務に支障ない程度の少ないコストでPCができてしまう。

CPU、メモリ、ストレージ、OSの性能の伸びに関して、ムーアの法則が過去の神話となりつつある今、 次のイノベーションは何か。
それに気づいて実行した人や企業が生き残るのだろう。
荒唐無稽とも思えるようなアイデアがごく短期間のうちに実現できる時代だ。

Thursday, June 9, 2016